2026年5月31日現在、日本の住宅ローン金利は上昇傾向が続いています。日本銀行の政策金利は0.75%に据え置かれていますが、市場では追加利上げ観測が根強く、特に長期金利に連動する固定金利は3%台に達しています。変動金利も0.9%前後が「新しい常識」となり、今後の金利上昇を見据えた慎重なローン選択が求められます。特に変動金利の5年ルール・125%ルール適用有無や、借り換えの検討が重要です。
1. 主要銀行(ネット銀行、メガバンク、地方銀行など)の最新金利(変動・固定)の比較・特徴
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2026年5月現在、日本の住宅ローン金利は、変動金利・固定金利ともに上昇傾向にあります。特に長期金利の上昇を背景に、固定金利の上昇が顕著です。主要な金融機関の金利動向は以下の通りです。
変動金利
変動金利は、日銀の政策金利に連動する短期プライムレートが基準となるため、日銀の金融政策決定会合の結果が大きく影響します。2026年5月時点で、多くの金融機関の変動金利(新規借入・最優遇金利)は年0.9%~1.1%台が中心となっています。かつてのような「メガバンクは高く、ネット銀行は低い」という明確な傾向は薄れ、全体的に金利水準が上昇しています。
2026年5月現在の変動金利(新規借入・最優遇金利)の例:
- 三菱UFJ銀行:年0.945% ソース
- 三井住友銀行:年1.275% ソース
- みずほ銀行:年1.025% ソース
- りそな銀行:年0.950% ソース
- SBI新生銀行:年0.990% ソース
- auじぶん銀行:年0.930% ソース
- 住信SBIネット銀行:年0.950% ソース
多くの金融機関が2025年12月の日銀の利上げを受け、2026年4月に変動金利を引き上げています。 変動金利型住宅ローンには「5年ルール」と「125%ルール」があることが多く、金利が上昇してもすぐに毎月の返済額が増えるわけではありませんが、利息の割合が増え、元金が減りにくくなる点には注意が必要です。
固定金利(フラット35含む)
固定金利は、長期金利(主に10年国債利回り)に連動して決まります。世界的な金利上昇や日銀の追加利上げ観測を背景に、長期金利が上昇しており、固定金利も引き上げが続いています。
2026年5月現在の10年固定金利(新規借入・最優遇金利)の例:
「フラット35」の2026年5月の金利は2.71%(借入期間21~35年、団信あり、融資率9割以下)に達し、前月比で+0.22%の上昇となりました。 2026年6月のフラット35金利は、さらに3.02%~3.12%と上昇傾向が予想されています。 これは新発10年国債利回りの大幅な上昇が要因とされています。
2. 現在の金利市場のトレンド(日銀の動向、債券市場の影響など)
- 【誰向け?】住宅ローンの金利変動リスクを理解したい人、今後の金利の動きを予測したい人。
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- 【今すぐできる対策】日銀の金融政策決定会合の結果や市場の長期金利の動向に関するニュースを定期的にチェックし、情報収集に努めましょう。
日本銀行は、2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、段階的に利上げを実施しており、2026年5月時点の政策金利は0.75%となっています。 2025年12月には政策金利を0.50%から0.75%へ引き上げました。
日銀の金融政策決定会合では、2026年4月の会合で政策金利を据え置きましたが、一部の政策委員からは政策金利を1.0%程度に引き上げる議案が提出されるなど、日銀内部での意見対立が鮮明になっています。 市場では、2026年6月または7月の会合で追加利上げが実施される可能性が高いと有力視されており、0.25%の利上げ実施を高い確率で織り込んでいます。
長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは、2026年5月18日には一時2.8%まで上昇し、約30年ぶりの高水準となっています。 これは日銀の追加利上げ観測に加え、日本政府の財政悪化の懸念、インフレ率上昇の警戒などが背景にあります。 また、原油価格の高騰や円安の進行もインフレ圧力を強め、日銀に早期の追加利上げを求める声が市場から出ています。
3. 【今後の予測】今後金利はどのように推移するか(変動・固定それぞれの見通し)
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- 【今すぐできる対策】変動金利と固定金利それぞれの金利上昇シナリオを想定し、家計への影響をシミュレーションしておきましょう。
今後、住宅ローン金利は緩やかな上昇トレンドが続く可能性が高いと予測されています。
変動金利の見通し
変動金利のベースとなる政策金利は、2026年12月末までに約1.0%まで上昇すると予測する専門家もいます。 日銀が公表した中立金利の推計は1.1%~2.5%程度とされており、現在の政策金利0.75%はまだこの水準に達しておらず、日銀には利上げの余地が残されています。 多くのシンクタンクは、今後約2年間の間に現在の0.75%から1.5%ないし2%まで政策金利が上昇すると予測しており、変動金利も段階的な上昇を前提に考えるのが現実的とされています。
変動金利型の住宅ローンを利用する場合は、返済開始後も金利が1.0%前後上がることを想定して返済計画を立てるのが良いでしょう。
固定金利の見通し
固定金利のベースとなる長期金利(10年国債利回り)は、今後も日銀の金融政策や市場のインフレ期待、海外金利の動向に左右されながら上昇する可能性が高いです。 公益財団法人日本経済研究センターの調査では、長期金利は2026年7月~9月には1.90%程度になると予測されています。 フラット35の金利は長期金利に連動するため、引き続き上昇傾向となるでしょう。
固定金利はすでに3%台が「新しい常識」となりつつあり、金利上昇局面においては、変動金利よりも当初金利が高く設定される傾向が続くでしょう。
4. これから住宅ローンを組む人・見直しを検討している人への具体的なアドバイス
- 【誰向け?】住宅購入を検討している人、住宅ローンの借り換えや金利タイプ変更を考えている人。
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- 【今すぐできる対策】自身のライフプランと金利上昇リスク許容度を明確にし、複数の金融機関でシミュレーションを行いましょう。
これから住宅ローンを組む人へ
金利上昇が続く状況下で住宅ローンを組む際は、以下の点を考慮しましょう。
- 金利タイプの慎重な選択:
- 変動金利:当初の金利負担を抑えたい、将来的に繰上返済の予定がある、金利変動リスクを許容できる資金計画がある人に向いています。ただし、5年ルール・125%ルールに過信せず、金利が上昇した場合の返済額の増加をシミュレーションしておくことが重要です。
- 固定金利:将来の返済額を確定させ、金利変動リスクを避けたい人、ライフプランが立てやすいことを重視する人に向いています。返済期間が長く、今後の収入に不確実性がある場合にも安心感があります。
- 固定金利期間選択型やミックス金利:変動金利と固定金利のどちらか一方に決められない場合、リスクを分散する選択肢として検討するのも良いでしょう。
- 返済計画の余裕:金利が0.25%上昇するだけで総返済額が数百万円単位で増える可能性もあります。無理のない返済計画を立て、毎月の返済額が手取り収入の25%程度に収まるように計画することをおすすめします。
- 諸費用を含めた比較:金利だけでなく、事務手数料や保証料なども含めた「実質金利」や総返済額で比較検討しましょう。
- 団信・疾病保障の確認:万一の場合に備え、団体信用生命保険(団信)や特定疾病保障保険の内容も確認し、自身のニーズに合った保障を選ぶことが重要です。
住宅ローンの見直し(借り換え)を検討している人へ
既に住宅ローンを借り入れている人も、金利上昇局面では借り換えが有効な対策となる場合があります。
- 借り換えのメリット:
- 現在のローンよりも低い金利に借り換えることで、毎月の返済額や総返済額を減らせる可能性があります。
- 金利タイプを変更することで、将来の金利上昇リスクを軽減できます(変動から固定への借り換えなど)。
- 団信や疾病保障の内容を見直して、保障を手厚くすることも可能です。
- 借り換え検討のタイミング:
- 現在の金利と借り換え先の金利差が0.3%以上ある場合、借り換え効果が期待できます。特にローン残高が多く、返済期間が長いほどメリットが大きくなります。
- 固定金利期間が終了するタイミングは、金利タイプを見直す良い機会です。
- 借り換えの注意点:
- 借り換えには事務手数料や保証料、抵当権設定登記費用などの諸費用が発生します。これらの費用を含めた総コストでメリットがあるかを確認しましょう。
- 新規借入時と同様に審査が必要となるため、信用情報や収入状況を確認しておくことが重要です。
- 繰上返済の活用:資金に余裕があれば、積極的に繰上返済を行うことで、元金を効率よく減らし、総返済額を軽減できます。 特に変動金利型のローンで、金利上昇に備える有効な手段です。