1. 主要銀行(ネット銀行、メガバンク、地方銀行など)の最新金利(変動・固定)の比較・特徴
- 【誰向け?】これから住宅ローンを組む方、現在組んでいるローンの金利タイプを見直したい方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】複数の金融機関の金利情報を比較し、自身の返済計画に合った条件を見つける準備を始めましょう。
2026年7月現在、日本の主要金融機関の住宅ローン金利は、日本銀行の金融政策転換と複数回の利上げを受けて、全体的に上昇傾向にあります。特に変動金利では、一部のネット銀行が先行して金利を引き上げ、メガバンクなども追随する動きが見られます。一方で、固定金利は長期金利の動向に連動し、7月は一部で下落する動きも観測されましたが、依然として高水準を維持しています。
1.1. 変動金利
- 【誰向け?】低金利メリットを最大限に享受したい方、将来の金利変動リスクを許容できる方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】金利上昇に備え、毎月の返済額にどの程度の上昇まで耐えられるかシミュレーションを行い、家計の余裕資金を確保しておきましょう。
2026年7月、変動金利ではPayPay銀行や楽天銀行などのネット銀行が一部で金利を引き上げました。例えば、楽天銀行の住宅ローン(金利選択型 変動金利)は年1.500%(2026年7月)となっています。ソニー銀行の変動セレクト住宅ローンは年1.347%で推移しています。
メガバンクでは、三菱UFJ銀行が年0.945%、三井住友銀行が年1.275%、みずほ銀行が年1.025%、りそな銀行が年0.95%程度の変動金利を提供しています(2026年7月時点)。
日銀が6月に政策金利を1.00%に引き上げたことを受け、多くの銀行は今年の秋から11月頃までに変動金利を年0.25%程度引き上げていくと予想されています。実際の毎月返済額への影響は、一般的に来年2027年1月以降に現れると見られています。
また、変動金利型の住宅ローンには、返済額の急変を抑える「5年ルール」(5年間返済額を変更しない)や「125%ルール」(返済額が増える場合でも従来の1.25倍まで)が適用される場合がありますが、ソニー銀行、SBI新生銀行、PayPay銀行など一部のネット銀行ではこれらのルールが適用されないため、金利上昇が即座に返済額に反映される可能性がある点に注意が必要です.
1.2. 固定金利
- 【誰向け?】長期的な返済計画を安定させたい方、金利変動リスクを避けたい方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】固定金利は市場金利に先行して変動するため、今後の上昇を見越し、早めに検討を始めるか、変動金利との比較シミュレーションを入念に行いましょう。
固定金利は、2026年7月においては長期金利の低下に伴い、先月から金利が下がった銀行が多くなっています。特に全期間固定金利の代表格である「フラット35」は、6月に3.21%まで上昇していましたが、7月は3.14%と、今年に入って初の引き下げとなりました。
しかし、これは一時的な落ち着きであり、全体としては高水準を維持しています。大手5行の10年固定金利(最優遇)は2.6%〜3.1%台(2026年4月時点)で推移しています。
今後の高市政権の動向次第では国債増発が懸念され、長期金利がさらに上がる可能性があります。そのため、固定金利は下落傾向ではなく、さらに上昇する可能性が高いと見ておくべきでしょう.
2. 現在の金利市場のトレンド(日銀の動向、債券市場の影響など)
- 【誰向け?】住宅ローンの金利選択に悩むすべての方、日本の金融政策に関心がある方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】日銀の金融政策決定会合の結果や、経済・物価情勢の展望レポートなど、金融当局からの発表に常に注目し、情報収集を怠らないようにしましょう。
2.1. 日本銀行の金融政策動向
- 【誰向け?】変動金利型住宅ローンを利用中の方、今後の金利上昇ペースを予測したい方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】日銀の政策金利引き上げは変動金利に直結するため、金利上昇時の返済額を試算し、繰り上げ返済の準備や家計の見直しを進めましょう。
日本銀行は、2024年3月のマイナス金利政策解除を皮切りに、段階的に金融正常化を進めています。2026年6月15日・16日に開催された金融政策決定会合では、0.25%の追加利上げが決定され、政策金利は年0.75%から年1.00%へ引き上げられました。これは1995年9月以来、約31年ぶりの高水準です。
本日2026年7月29日時点では、日銀は7月30日、31日に金融政策決定会合を開催する予定ですが、経済・物価への影響を見極めるため、今回は政策金利の据え置きが予想されています. しかし、日銀は引き締めバイアス(金融引き締めの方向性)を維持すると見られており、市場では年内の再利上げを予想する声が多く、次の利上げ時期は2026年10月または12月が有力視されています。年内には政策金利が1.25%へ到達する可能性も残されています。日銀は、景気動向を見極めながら慎重に利上げを実施する方針です。
2.2. 債券市場への影響
- 【誰向け?】固定金利型住宅ローンを検討中の方、長期金利の動向に関心がある方。
- 【影響度】★★★★☆
- 【今すぐできる対策】長期金利は市場の様々な要因で変動するため、国内外の経済ニュースや中東情勢、政府の財政政策に関する報道にも注意を払いましょう。
長期金利は、主に10年物国債の利回りに連動し、市場取引によって決定されます。2026年6月末には10年国債利回りが2.69%まで上昇し、7月に入ってからは中東情勢の緊迫化や政府の大型経済対策に伴う追加国債発行への懸念から一時2.8%台後半まで上昇、1997年5月以来約29年ぶりの高水準を記録しています。
中東情勢の緊迫化を背景とした原油価格の上昇や、円安の進行がインフレ圧力の高まりを意識させ、日銀の早期利上げ観測を強めたことが、債券が売られる展開につながっています。
7月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針)」では、国内の個人マネーを呼び込む施策として「個人向け国債の魅力向上」が打ち出されました。しかし、高市政権が推進する積極財政に伴う財政規律への懸念から、金利には引き続き上振れ圧力が残っています。一方で、10年金利が節目の3%に近づけば、財務大臣や首相から金利上昇を抑制するような政策が発表される可能性もあり、アナウンスメント効果によって金利上昇が止まる可能性も指摘されています。
3. 【今後の予測】今後金利はどのように推移するか(変動・固定それぞれの見通し)
- 【誰向け?】住宅ローンを検討しているすべての方、金利タイプ選択の意思決定をしたい方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】今後の金利動向は不確実性が高いため、専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談し、ご自身のライフプランに合った金利タイプを選択しましょう。
3.1. 変動金利の見通し
- 【誰向け?】変動金利の選択を考えている方、将来の金利上昇リスクを理解したい方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】日銀の利上げ基調が続く限り、変動金利の上昇は避けられない見込みです。将来の返済額増加に備え、毎月のキャッシュフローに余裕を持たせる計画を立てましょう。
変動金利は今後大きく下がる可能性は低く、緩やかに上昇していくことが見込まれます。主要なシンクタンクの見通しでは、2026年から2027年にかけて政策金利が1%から1.5%程度の水準と予想されており、日銀が利上げ基調を続ける以上、変動金利の上昇圧力は当面続く見通しです。
ただし、その上昇スピードは固定金利と比較すると緩やかになるだろうとされています。多くの銀行は2026年8月から11月の間に、日銀の利上げを反映して年0.25%程度の金利を引き上げていくと予想されています。変動金利と固定金利の金利差は依然として過去最大級の水準が継続しているものの、変動金利自体の上昇ペースが加速しているため、「当初の金利差メリットをいつまで享受できるか」という視点での比較検討がこれまで以上に重要になります.
3.2. 固定金利の見通し
- 【誰向け?】固定金利型住宅ローンを検討している方、長期的な金利安定性を重視する方。
- 【影響度】★★★★☆
- 【今すぐできる対策】固定金利は今後も上昇する可能性が高いため、現在の金利水準を把握し、早めの意思決定を検討するか、他の金利タイプとのバランスを慎重に判断しましょう。
固定金利は、長期金利の動向に連動するため、経済成長率、期待インフレ率、期間プレミアム、海外金利などの影響を受けながら、徐々に上昇していくと予想されています。中長期的には再び金利上昇局面が訪れる可能性は十分にあり、下落傾向ではなくさらに上昇する可能性が高いと見ておいたほうがいいでしょう。
長期固定金利の代表格であるフラット35の金利も、今後さらに上昇していく見込みです。日銀が2024年7月にイールドカーブコントロール(YCC)政策を撤廃し、長期金利が市場で決定されるようになったことも、金利上昇の要因となっています。
4. これから住宅ローンを組む人・見直しを検討している人への具体的なアドバイス
- 【誰向け?】住宅購入を考えているすべての方、現在の住宅ローンに不安を感じている方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】まずは自身の返済能力とリスク許容度を正確に把握し、複数の選択肢を比較検討する「多角的な視点」を持つことが重要です。
4.1. 新規で住宅ローンを組む方へ
- 【誰向け?】初めて住宅ローンを借り入れる方、金利タイプで迷っている方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】金利上昇を前提とした無理のない返済計画を立て、可能であれば自己資金を増やすことも検討しましょう。
「低金利が続く前提」での住宅ローン選びは、もはや通用しません。金利上昇局面においては、自身のライフプランやリスク許容度に合わせて慎重な選択が求められます。特に変動金利を選ぶ場合は、現在の金利が最後まで継続した場合と、借入から6年目以降に基準金利が4%に上昇した場合の2パターンを試算し、返済が苦しくならないか必ず確認しておきましょう。
また、金利だけでなく、団体信用生命保険(団信)の保障内容、融資手数料や保証料といった諸費用、繰り上げ返済手数料なども含めて総合的に比較することが重要です。複数の金融機関で事前審査(仮審査)を通しておくことで、実際の融資条件(優遇金利の幅や団信の内容など)を具体的に比較・確認できます。将来の金利上昇リスクを確実に防ぎたい場合は、「フラット35」のような全期間固定金利型も有力な選択肢として改めて検討してみるのも良いでしょう.
住宅ローンの金利は、各金融機関の公式サイトや比較サイトで確認できます。
- モゲチェックマガジン: 住宅ローン金利2026年7月の最新動向【日銀利上げによる変動金利引き上げと今後の見通し】
- イー・ローン: 【2026年7月版】住宅ローンの金利ランキング
- 価格.com ローン: 住宅ローン人気ランキング【2026年7月】
4.2. 住宅ローンの見直しを検討している方へ
- 【誰向け?】現在変動金利で借り入れていて金利上昇に不安を感じる方、固定金利への借り換えを検討している方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】現在の住宅ローンの契約内容(金利、団信、優遇条件など)を再確認し、他行への借り換えシミュレーションを行い、返済額削減の可能性を探りましょう。
すでに住宅ローンを借り入れている方も、金利上昇局面において見直しは非常に重要です。現在利用中の変動金利が年1.2%以上の方は、住宅ローンの借り換えを検討することで、総返済額を大きく削減できる可能性があります。借り換えにより返済負担の軽減が期待できる目安としては、「借換前後の金利差1.0%以上」「残返済期間10年以上」「住宅ローン残高1,000万円以上」が挙げられます。
固定特約期間中の場合は、期間中は金利が変わりませんが、期間終了時に固定金利を再選択すると、従来よりも高い金利が適用され、返済額が上昇する可能性があるため、借り換えを検討した方が良いでしょう。全期間固定金利を利用中の方も、現在の金利相場を確認し、さらに低い固定金利への借り換えによって返済額を節約できる可能性があります。
モゲチェックなどのオンラインサービスを活用すれば、複数の金融機関の住宅ローンを比較し、自分に合った最適なプランを見つけることができます。また、「5年ルール・125%ルール」が適用されるか否か、その条件についても自身の金融機関に必ず確認しましょう。