2026年8月、日本の住宅ローン金利は変動金利と固定金利ともに上昇傾向にあります。日本銀行は6月に政策金利を1.00%に引き上げ、7月は据え置いたものの、原油高や円安を背景に年内追加利上げの可能性も示唆しています。これにより、変動金利は一部ネット銀行で引き上げられ、メガバンクも秋にかけて順次反映される見込みです。固定金利は長期金利の上昇を受け、主要銀行で全面的に引き上げられ、フラット35は3.290%と過去最高水準を記録しています。変動金利と固定金利の金利差は拡大しており、金利上昇リスクへの備えがより重要となっています。
1. 主要銀行(ネット銀行、メガバンク、地方銀行など)の最新金利(変動・固定)の比較・特徴
- 【誰向け?】これから住宅ローンを組む方、借り換えを検討している方、現在の金利水準を把握したい方。
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2026年8月現在、日本の主要金融機関における住宅ローン金利は、日本銀行の金融政策転換と長期金利の上昇を背景に、変動金利、固定金利ともに上昇傾向が続いています。特に固定金利の上昇が顕著です。
変動金利
変動金利は、6月の日銀による追加利上げ(政策金利0.75%から1.00%へ引き上げ)の影響が徐々に反映され始めています。
- ネット銀行: ドコモSMTBネット銀行が年0.250%、楽天銀行が年0.043%の変動金利を引き上げました。 SBI新生銀行のパワースマート住宅ローン(変動金利)は年0.990%を提供しています。 また、PayPay銀行やソニー銀行なども変動金利を0.35%引き上げており、一部ネット銀行では「5年ルール・125%ルール」が適用されないため、金利上昇が即座に返済額に反映される点に注意が必要です。
- メガバンク: 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行の変動金利は、8月は前月から据え置きですが、三菱UFJ銀行は短期プライムレートの引き上げを発表しており、9月から住宅ローンの変動金利を見直す可能性が高いとみられています。 みずほ銀行の変動金利は年1.025%~で、2026年9月30日までに借り入れた場合、2027年1月返済分から年1.275%~が適用される見込みです。
- 最低金利: イー・ローン掲載商品の8月の変動金利の最低金利は年0.800%でした。
固定金利
固定金利は、長期金利(10年国債利回り)の上昇を背景に、主要銀行のほぼすべてで引き上げられました。
- フラット35: 最頻金利は年3.290%と、2018年1月の集計開始以降で最高水準を記録しています。 変動金利(メガバンク平均1.082%)との金利差は2.21%まで拡大し、これも集計開始以降で最大です。
- 10年固定金利(メガバンク): モゲチェック住宅ローン金利インデックスによると、3.780%となっています。 価格.comの比較では、三菱UFJ銀行が年3.590%、イオン銀行が年3.520%、auじぶん銀行が年3.026%(優遇適用後)などが挙げられます。
- 主要銀行の10年固定金利(7月→8月比較):
- みずほ銀行: 3.40% → 3.55%(+0.15%)
- 三井住友銀行: 4.25% → 4.40%(+0.15%)
- 三菱UFJ銀行: 3.35% → 3.59%(+0.24%)
- りそな銀行: 3.615% → 3.795%(+0.18%)
- 最低金利: イー・ローン掲載商品の8月の固定金利は、固定3年が0.795%、固定5年が1.950%、固定10年が2.500%で、いずれも前月と同じでした。
2. 現在の金利市場のトレンド(日銀の動向、債券市場の影響など)
- 【誰向け?】住宅ローンの金利変動要因を深く理解したい方、今後の金利動向を予測する上で重要な情報を知りたい方。
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- 【今すぐできる対策】日銀の金融政策決定会合の結果や、長期金利の動向に関するニュースを定期的にチェックしましょう。
現在の金利市場は、日本銀行の金融政策の正常化と海外情勢の影響を強く受けて、明確な「利上げ局面」へと移行しています。
日銀の金融政策動向
- 追加利上げの実施: 日本銀行は2026年6月15日・16日の金融政策決定会合で、政策金利を0.75%から1.00%へ追加利上げすることを決定しました。これは1995年以来、約31年ぶりの高い水準です。
- 政策金利の据え置き: その後、7月30日・31日の金融政策決定会合では、6月利上げの影響を確認するとして政策金利は1.0%に据え置かれました。
- 物価上昇の見通し: 日銀は、原油高や円安などを背景に、2026年度後半以降の物価上昇率が2%をはっきりと上回ると予想しており、現在の金融環境はなお緩和的であるとして、今後も政策金利を引き上げていく方針を維持しています。
- 国債買い入れの減額: 国債買い入れの減額措置は市場の安定を重視し、2027年4月以降に停止することも決定されています。
債券市場の影響
- 長期金利の上昇: 住宅ローンの固定金利に連動する長期金利(10年国債利回り)は、2026年7月に入ってから上昇傾向にあり、7月末には2.80%まで上昇しました。 8月7日には2.80%に上昇しています。 中東情勢の緊迫化や政府の大型経済対策に伴う追加国債発行への懸念から、一時2.8%台後半まで上昇し、1997年5月以来約29年ぶりの高水準を記録しています。
- 個人向け国債の金利上昇: 個人向け国債(変動10年)の8月募集分の初回適用利率は年1.87%になる見通しで、7月から0.07%上昇しました。 固定5年の利率が変動10年を上回る月も見られ、固定金利型の魅力が高まっています。
- 為替動向: 6月の追加利上げ後も円安と原油高による物価上昇圧力は続いており、日銀は為替の動向を引き続き注視しています。
3. 【今後の予測】今後金利はどのように推移するか(変動・固定それぞれの見通し)
- 【誰向け?】住宅ローンの金利選択で悩んでいる方、将来的な金利変動リスクを把握したい方。
- 【影響度】★★★★★
- 【今すぐできる対策】金利上昇を織り込んだ返済計画をシミュレーションし、家計への影響を事前に把握しておきましょう。
日銀の金融政策と国内外の経済情勢を総合的に考慮すると、今後の住宅ローン金利は緩やかながらも上昇基調を続けると予想されます。
変動金利の見通し
- 緩やかな上昇: モゲチェックでは、日銀が景気への影響を確認しながら、基本的には0.25%刻みの緩やかな利上げを続けると予想しています。 年内に政策金利を1.25%へ引き上げ、その後も段階的に利上げを進めた場合、2027年頃に1.5%程度まで上昇する可能性があります。
- 追加利上げの可能性: 次回の日銀金融政策決定会合は9月17日・18日に開催され、市場では10月または12月の追加利上げが有力視されており、年内1.25%が射程に入っています。 物価の上振れリスクへの警戒感から、利上げペースが加速する可能性も示唆されています。
- 反映時期のずれ: 日銀の利上げが住宅ローンの変動金利に反映される時期は銀行によって異なり、大半の銀行は10月と見られますが、一部では9月に前倒しで引き上げる可能性もあります。
固定金利の見通し
- 上昇基調の継続: 固定金利は長期金利に連動するため、日銀の金融引き締め姿勢や物価上昇圧力、海外金利の影響を受けて、引き続き上昇基調が続くと考えられます。
- 高止まりのリスク: 固定金利はすでに高い水準にあり、今後、長期金利が再び上昇すれば、さらに引き上げられる可能性があります。
- 変動金利との金利差: 変動金利と固定金利の金利差は拡大傾向にあり、「変動が有利」という構図は変わらないものの、固定金利の上昇基調は続くでしょう。
4. これから住宅ローンを組む人・見直しを検討している人への具体的なアドバイス
- 【誰向け?】新規で住宅ローンを組む方、現在の住宅ローンの借り換えや金利タイプ変更を検討している方。
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- 【今すぐできる対策】複数の金融機関の最新金利と条件を比較し、ご自身のライフプランに合った返済計画を慎重に検討しましょう。
これから住宅ローンを組む人へのアドバイス
「低金利が続く前提」での住宅ローン選びは、もはや通用しません。 金利上昇リスクを考慮した慎重な選択が不可欠です。
- 金利タイプ選択の再検討:
- 変動金利を選ぶ場合: 当初の金利は低いものの、将来の金利上昇リスクがあります。現在の返済額を抑えたい方には有力な選択肢ですが、将来金利が1.5%や2.0%まで上昇した場合の返済額をシミュレーションし、家計がどこまで耐えられるかを確認しておくことが重要です。 また、5年ルール・125%ルールが適用されるかどうかも確認しましょう。
- 固定金利を選ぶ場合: 金利上昇リスクを避け、返済額を確定させたい方には安心です。特に、中東情勢やAI関連需要、為替相場の動向など、物価上昇リスク要因が複数存在する現在、将来の金利不安を払拭できるメリットは大きいでしょう。 ただし、変動金利との金利差は大きいため、返済額が増えることを「安心のためのコスト」として許容できるか検討が必要です。
- 団信(団体信用生命保険)の比較: 銀行によって加入できる疾病保障付きの団信の種類や、上乗せ金利が異なります。保障内容とコストを比較し、ご自身の健康状態やライフプランに合ったものを選びましょう。
- 金利優遇条件の確認: 表面金利だけでなく、各金融機関が提示する金利優遇の条件(例えば、特定のサービス利用や自己資金の割合など)を詳細に確認し、ご自身が優遇を受けられるかどうかを把握しましょう。
- 総合的なコスト比較: 金利だけでなく、諸費用(ローン取扱手数料、保証料など)も含めた総返済額で比較検討することが重要です。
見直しを検討している人へのアドバイス
変動金利で借り入れ中の人も、金利上昇が現実となった今、冷静に現状を把握し、自分に合った対策を取ることが重要です。
- 現在の契約内容の確認: まずは、現在の住宅ローンの金利タイプ、適用金利、優遇内容、そして「5年ルール・125%ルール」の適用有無など、契約内容を正確に把握しましょう。
- 金利上昇シミュレーションの実施: 現在の金利が仮に0.25%、0.50%など上昇した場合、毎月の返済額がどの程度増えるかシミュレーションしてみましょう。
- 借り換えの検討:
- 金利タイプ変更: 変動金利から固定金利への借り換えは、将来の金利上昇リスクを抑える有効な手段です。 ただし、現在の変動金利との金利差が大きい場合、毎月の返済額が大幅に増える可能性があるため、諸費用も含めて慎重にシミュレーションしましょう。
- 金融機関の変更: より低金利の住宅ローンを提供している金融機関への借り換えも検討しましょう。ネット銀行は比較的低金利な傾向があります。
- 繰り上げ返済の活用: 資金に余裕がある場合は、繰り上げ返済によって元金を減らし、総返済額を圧縮する、または返済期間を短縮するのも有効な対策です。
- 日銀の動向への継続的な注目: 今後も日銀の金融政策決定会合や植田総裁の発言、長期金利の動向など、金利に影響を与える情報を継続的にチェックしましょう。
提供された情報は2026年8月上旬時点のものです。住宅ローン金利は日々変動するため、必ず各金融機関の公式サイトで最新情報を確認してください。